「イノベーションマッチング中部」成果発表会
2022年の暮れに経済産業省 中部経済産業局主催、各金融機関共催でご紹介頂きました
「イノベーションマッチング中部」という事業。
2023年1月10日に三重大学にてキックオフミーティングを行ってから一年間研究をしていただき、
先日、成果発表をしていただきました。
場所は名古屋駅前にあります「ウインクあいち」15階
”名古屋駅前イノベーションハブ”です。各大学などの機関が参画している場所だそうです。
今回、三重大学の尾崎先生が場所をおさえてくださいました。
三重大学からは大学院工学研究科助教尾崎仁志先生、
工学部総合工学科の戸谷遼太さん
それから中部経済産業局の方、十六銀行さん、(株)アマダさん、にご参加いただき発表会が開かれました。
先ずは、弊社社長のエントリーが、この事業 三重大学の尾崎先生のシーズに採用していただいた経緯、
キックオフミーティングから何度かミーティングを重ね、三重大学の学生さんに卒業研究として取り扱っていただける事になったことなどこれまでの過程、そして改めて社長のエントリー内容を説明させていただきました。
それを踏まえて、三重大学の尾崎先生、戸谷さんの方からどのような研究内容だったのかを発表していただきました。
弊社でやっている20年以上昔からの製品の溶接について、ハンディーTIG溶接で行っていたものをCO2レーザー溶接機にて溶接し、尚且つその品質の均一化が確立、安定したものとすることは可能かどうか。という課題でした。
丸棒と板材を突合せ、レーザー加工機にて溶接する方法は13年ほど前に社長自らトライして
そこそこの強度で成功したかと思ったのですが、当時のメーカー側からは理解してもらえず受け入れてはいただけませんでした。
今回、戸谷さんには卒業研究として治具の設計から始まり、地道に実験を繰り返していただき
レーザー溶接におけるビードの外観、断面、のど厚、ビード断面積の溶接速度との関係、溶融割合まで細かな実験結果を出していただきました。
そして、レーザー溶接として適切な速度条件を割り出して実験結果を出されていました。
とても分かりやすくパワーポイントが作られていてさすが国立大学の学生さんは素晴らしいと感心させられました。
また、何度も何度も溶接部分の断面を酸に浸し磨く作業が大変だったとあとから伺い、大変な根気のいる実験をやり遂げていただけたことに大変感謝いたしました。
この課題は日本の溶接技術の評価・証明方法に関する課題や
日本の製造業の溶接作業者不足の問題などの背景につながるのではないかと社長は考えております。
このような産学官+金融機関が集まり日本の製造業の未来につながる研究をするということはなかなかないチャンスであり我々現場で製造しているものとしてはこういった発表をもっと多くの機関や大手メーカー、報道を巻き込んだものにしても良いと思うばかりです。
会が終わってからの懇親会では和やかな雰囲気で話も弾み、尾崎先生や戸谷さんにも喜んでいただけてこちらも大変うれしかったです。
尾崎先生はじめ、学生の皆様、中部経済産業局の皆様、十六銀行の皆様、(株)アマダの皆様にはこのような機会をいただき感謝申し上げます。
そして戸谷さん、春から社会人頑張ってください。応援しています。
戸谷さんの研究レポートは弊社の財産として大切にさせていただきます。
ありがとうございました。